登山初心者が装備一式を揃えてみた

ヤマノドウグ

登山してみたいけど、何が必要か分からない…!

登山道、最初の関門。山登りが始まる前に、僕は躓いた。

いま僕は、日本百名山の全てに登るという目標を持っている。その目標を無事に達成するには、ちゃんとした装備が必要だという事は初心者でも分かる。

高尾山に何度か、それから雲取山、御嶽山、浅間山に登った事はあるけれど、その時の装備は、在り合わせの服とか運動靴で間に合わせた。別に大変な目に遭った事はないけれど、今後たくさん登山していく中で危険な場面もあるかもしれない。テント泊での縦走とかも興味があるし、長く続けるならいずれ装備は買う事になるだろうから、この機に揃えてみようと思ったのだ。

正直に言えば、「趣味は登山です。」と胸張って言えるくらいの格好はつけたい。という動機もある。

登山してる人の武骨なカッコよさ。あれを醸したい。

そんなわけで登山っぽい装備を揃えようとしたものの、最低限ってどのくらいだ?とか、種類が多すぎて分からん!とか、わけわからん尽くし。そこで色々と”思考”錯誤した過程を記します。

登山の「三種の神器」⁉

とりあえず調べてみた結果、分かった事は、登山には「三種の神器」なるものが存在すること。

  • ザック
  • 雨具
  • 登山靴

まず、この三種の神器を揃える事が必須だと分かった。という事で解決!とはならない。

どこで買えるのか?どのブランドが良いのか?何を基準に選べば良いのか?いくら出せば安心なのか?疑問がたくさん湧いてくる。本番はここから。

結論としては、無事に三種の神器 + α を揃えたのだけれど、どれも選ぶのが大変だったので、それぞれ僕がどんな風に選んだのかを聞いて参考にしてくれたら嬉しい。

ザック選び

僕が元々持っていたザックは、普段街中で使えるようなおしゃれ目なやつで登山には使えそうもない。前に山登りした時は、家族のものを借りたりしていたけれど、本格的にやるなら買うしかない!

とりあえず近くの登山用品店に行ってみた。

色んな登山用品がずらーっと並んでいて面白かった。

見た感じ、容量が30Lくらいのは普通に大きめのリュック的な印象で、40Lくらいになると登山とか旅行用の形状になるという印象。登山以外でも使いたいけど「登山らしさ」も欲しい。という事で、いかつい30Lか、すっきりした40Lくらいが良さそう。

そんな事を考えながら眺めていたら、親切な店員さんが声をかけてきて、色々教えてくれた。

どうやら、ザック選びで一番大事なのは、「背負い心地」らしい。重い荷物を背負って長時間歩く登山では、疲れを軽減させるためや、肩や腰を痛めないために、何よりも自分の体格にあったザックを選べと。

たしかに…と思って片っ端から色々背負ってみたら、どれも背負い心地が良い。腰ベルトを付けると、背負ってるというより合体してる感じ。普通のザックと比べたら差は歴然で、一瞬試しただけで買う価値があるって理解できた。

けれど、どれも良いという事は、どれも良くて決められないという事だ。あとは実用性とデザインか…。

ネットのレビューも見てから決めた方が良いと言われたので、とりあえず店員さん情報のミレー」「グレゴリー」「カリマー」あたりのブランドは良くて、ノースフェイス」はイマイチという話を持ち帰り検討する事に。あと、マンモスのマークが入ったザック(マムー…だったっけ)も勧められた。

店頭では、メーカーが違っても価格が大きく違う事はなかったけれど、アマゾンとか通販サイト見てみると結構違う。セールとかの対象になってるかで全然違うし、アマゾンだと同じモデルでも特定の色だけ妙に安かったりする

1万円引きくらいのかなりお得なやつもあったので、拘りなければそこから探すのもアリかも。

デザインで気になったのは「ミレー」と「カリマー」。

ミレーはTHE 山って感じのデザインだし、実用性がメチャメチャ良くて人気らしい。ついでに言うと、アニメ『ヤマノススメ』であおいが使ってるザックのモデルっぽい。自分のセンスにあまり自信がないので、売れ筋+かわいいもの好きなキャラが使っているという事は、このデザインにしとけば間違いないのでは⁉とか考えた。

カリマーのブランドイメージは、ネット情報によると、イギリスのブランドらしい武骨で堅実な感じというか、若干渋いから好みは分かれるけど機能的には間違いないし、一般受けはしないけど分かる人には分かるみたいな印象を受けた。

山登ってて同じザックの人がたくさんいるのも嫌だし、通っぽい感じで気に入ったのでカリマーを有力候補にした上で、本格的に探してみた。

サイズは、背中の大きさでS・M・Lがあって、僕は175㎝68㎏で少し筋肉質の体格だけど、Mが丁度良く感じたのでMediumにした。後から分かった事だけれど、この体格だと日本ではLだけど、ヨーロッパ基準ならMが適切らしい。やっぱフィーリングは大事だ。店員さんの言う通り、背負い心地を信じてよかった。

あとは、アマゾンとか楽天とか公式ストアとかで最安値を探した。リッジ30と40、それから30+と40+があって、40+のブラックで凄く安いやつがあったのでそれにした。上に貼った画像で分かるように、30と40は思ったより大きさが変わらないので、せっかくなら大容量の40がいいなくらいに思っていたので、これは嬉しい誤算だったし、+が付く方が新しいモデルみたいなので、本当にラッキーだった。

定価24750円 (8805円引き=約35%割引)

登山靴選び

今持っているのは1万円くらいの運動靴。クッション性が高くて快適に走れるお気に入り。だけど、登山で岩場を歩くには柔らかいし靴裏の凹凸も小さいので、足首を捻ったり滑ったりしやすい。登山中に足の怪我をすると大変なので、靴はしっかり足を守り、歩きをサポートしてくれるものを選びたい。

ザック選びの反省を踏まえて、まずはネットで事前調査をしてみた。

どうやら、登山靴選びで一番大事なのは「履き心地」らしい。重い荷物を背負って長時間歩く登山では、疲れを軽減させるためや、足を痛めないために、何よりも自分の足にあった靴を選べと。

あれ、どこかで聞いたような…?

まあ、ともかくそういう事で、試し履きをしっかりできると噂の登山用品店に行ってみた。

店舗内に、試し履き用の岩場みたいな坂があった。

ここで大きな勘違いをしてしまった。「好日山荘」みたいに色々なメーカーの靴が置いてある感じかと思っていたのだけど、「モンベル」のお店には、「モンベル」の商品しか置いてなかった。

事前に調べた段階では、メレル、キーンキャラバンといったメーカーのいくつかの商品↓に目星を付けていたのだけど、しょうがない。

ザック選びの時みたいに、試すだけ試して帰っても良いんだから…と思って靴を眺めていると、店員さんが話しかけてきた。登山のお店は話しかけるのが早いなぁと感心するも束の間、「どんな山に登るんですか?」とかいくつか質問された。こういう時に上手く答えられない辺り、初心者だなと思う。

本格的な登山を始めるつもりで、いずれ縦走もしてみたいという話をしたら勧められたのが「マウンテンクルーザー」という種類。400・600・800があって、ローカット・ミドルカット・ハイカットになっている。勧められのは、600と800。

貸出の靴下を履いて足を測ってもらったら27㎝との事だったので、それぞれ履き比べることに。

ハイカットは足首をしっかりホールドしてくれて安心感がすごかった。内側が柔らかいので、当たって痛いとかもなさそうで包み込まれるような感じだった。店内にある試し履き用の岩場で歩いてみたら、足首が変な方向に曲がるのを靴が守ってくれて、確かに怪我しなくなりそうだと感動した。

平地とか登りは足首の紐を緩くすれば歩きやすくて、下りはがっちり締めれば安心との事。いやぁ、すごい…。

ミドルカットの方は、少し安心感は劣るけれど、その分平地とかで歩きやすいらしい。正直、ハイカットの方も十分歩けそうだったから、ハイカット一択な気がした。間違いなく約2500円up以上の価値はある程に履き心地が良かった。

という事で買いました。

600の方を、な!!!!

理由はデザインに惚れたからです。気づいたらこっち買ってました。

登山では実用性が大事だとは言うものの、今の靴からしたら圧倒的にどちらも登山向きの靴だし、履いた感覚は十分良かったから、800はむしろやり過ぎという解釈もできる。うん、そうに違いない。背伸びしないで身の丈にあったものを買おう。いや…それは600に失礼か。600も僕には十二分に過ぎるしうんたらかんたら……。まあともかく。

この明るい青のカラー展開は600だけらしくて、登山靴って地味なのが多いから店に入った時からずっと目に留まってて。試し履きしてる時に「800すげぇー」って言いながらも600の事チラチラ見てるみたいな感じだった。仕方ないじゃん。好きになっちゃったんだもん。

という事で、登山靴は予定より少し高くなってしまった。ただ、たまたま購入日が値上げする日の前日だったらしくて、19690円で買えた。

好日山荘の店員さんに「山道具これからしばらくは値上りする一方だから、買うなら今のうちに買っといた方が良いよ」と言われたから、翌日にモンベルに行ったんだけど言われなかったら数日空いてたと思う。すごいミラクル。

好日山荘の店員さんに感謝。今度は何か買う時は好日山荘で買います。

そんな感じで靴選びは、事前準備が全然役に立たなかったけれど、帰りの電車でもウキウキが止まらなかったし、慣らし履きしてる時もテンションが上がるし、すごく良い買い物ができたと思う。

こういう楽しみも登山の一部なのかなぁと思ったりした。

スペックとか値段だけじゃない。心の「履き心地」も大切で、僕にとってそれが一番良かったのが、この靴だったのかもしれない。

雨具選び

雨具は持っていたけれど、ただ雨を防ぐためだけのやつで、着ていると中が汗がべたついて、とても長時間それを着て歩くのは考えられない。

でも、登山用のレインウェアが物凄く高いのは知っていた。上下揃えたら安いものでも2万円は超えてくる。ザックと靴で既に約35000円を消費している自分にとって、この2万は重すぎる。

それに雨具は緊急避難的に使用するイメージがある。山では雨だけでなく防風・防寒の役割を担っていたり、良い物を買えば雨は通さないけれど汗を逃がしてくれて快適だったり、それが凄く重要な事は分かる。

だけど…!!!!!

それに靴やザックと同等以上のお金を使う決断は、どうしても出来なかった。

という事で、最近メキメキ勢力を伸ばしていて、アウトドア系の服を破格の値段で売っているお店に行ってみた。

ワークマンプラス

偶然、家の近くに新店舗ができたと噂になっていたのもあって、そんなに期待しないで様子を見に行ってみた。

そこで衝撃を受けた。

安い…!安すぎる…!

引用〈 https://news.infoseek.co.jp/article/weathernews_201906210125 〉

高機能で有名なゴアテックスの基本性能は、

  • 耐水圧 28,000以上
  • 透湿性(g/㎡/24h) 13,500以上

らしい。「以上」だからもっと高いものもあるだろうし、数値に現れない凄さもあるはずだけど、単純に比較して性能は大きく劣っているわけでは無さそうだ。

デザインも、流石にノースフェイスみたいな着方はできないけれど、普通に悪くないように思う。アウトドアのアウターだなぁくらいで、思いっきりレインウェア感がある程ではなかった。

間違いなく、最低限のラインはクリアしている。そのうえで、この値段である。即決だ。

無難。着心地も悪くない。

そんな感じで、雨具選びは雑に即決してしまった。安すぎて、他にもいくつか購入した。

防水キャップ(1280円)
フリース(1900円)

いやぁ、いい笑顔。

感想

特に必須と言われる三種の神器」を揃えるだけで、結局4万円かかった。だが、4万円だ。確かにお金はかかるが、なんとか苦学生の自分でも捻出できた。ここから登るごとにもお金がかかるので苦しいが、自分が納得できる装備にはなった。

今回、雨具は渋ったが決して妥協したつもりはない。三種の神器どれも自分の納得いくものを選んで、4万円という金額である。抑えようと思えば、多分2万円代でいける。

これを高いと思うか、安いと思うかは人によるだろうが、僕という一人の登山入門者が、精一杯選んだ結果、約4万円という値段で満足のいく装備を揃えられたという体験が、登山装備の購入を検討している誰かの参考になれば嬉しい。

後日、実際に使った感想とか登山記録とかも記したいと思っているので、気になる人は気長に待っていてください。

ここまで、こんな駄文を読んでくれた人、ありがとう。一緒に登山、頑張ろう。

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