赤城山とは?
赤城山は、榛名山と妙義山と並んで上毛三山のひとつに数えられており、日本百名山や日本百景にも選ばれている群馬県の中央部に位置する有名な山である。
群馬県の小学校では、運動会で「赤組」「白組」ではなく、「赤城団」「榛名団」「妙義団」に分かれるところが多いのだとか。
それくらい地元では親しまれていて、東京に住む僕でも昔から名前は何度も聞いたことがあるくらい有名。
山麓にあるカルデラ湖の大沼では、冬はワカサギ釣り、他の季節は遊覧ボートが楽しめたりするなど、観光面でも人気が高い。
だが、実は「赤城山」という山は存在しないのである。
赤城山というのは、火山帯の名称(複数の火山が塊として分布している地帯)だから、赤城山という単体の山があるわけでは無いらしい。
だから、正確に言えば今回の登山記録は、
「赤城山登ってきましたー。」
ではなく
「赤城山の地蔵岳と駒ケ岳、黒檜山に登ってきましたー。」
となる。
前者でも間違ってはいないけれど、アバウトすぎる。
まあ、後者だと分かりにくいから、結局は前者で説明しちゃうんだけどね。
「赤城山 日本百名山 標高1828m」とかの表記を見て勘違いしていた。
あくまで赤城山の中で一番高い「黒檜山」の標高が1828mなのであって、1500~1700mくらいの山たちも立派な赤城山ってことだそうで。
景色とか魅力に関しては、見た方が早いから、後で載せる写真とかを見て欲しい。
今回のルート
ヤマノススメバッジを入手するために地蔵岳に登りたかった。
でも、せっかくだから最高峰の黒檜山にも登りたかった。
だから、どっちも登る欲張りコース。
地蔵岳の方に行くなら小沼とかに足を伸ばして下山するとか、黒檜山に行くなら駒ケ岳を周回して終わらせる人が多いみたいだったけれど、コース時間的に何とかなりそうだったから、何とかしてみた。
大洞駐車場に車を停める → 地蔵岳に登る → 来た道で降りる → 車で赤城ひろば駐車場に移動 → 駒ケ岳に登る → 黒檜山まで縦走 → 黒檜山登山口へ下山 → 赤城神社参拝 → 大沼でワカサギを食べる →赤城ひろば駐車場に戻って登山終了 → 富士見温泉 見晴らしの湯 → 帰宅
こんな感じの流れ。結構てんこ盛り。
体力ある人には凄くオススメ。
詳細は、ヤマップの活動記録を見て欲しい↓
赤城山(地蔵岳・駒ヶ岳・黒檜山) / ともがらさんのヤマノススメ巡礼マップ(赤城山・地蔵岳)の活動データ | YAMAP / ヤマップ
登山前
登ったのは、2月23日。
赤城山には、雪が積もっている。
初めての雪山登山に胸を躍らせながら僕は、朝5:30に起床した。
前日に準備を済ませていたので、ものの10分くらいで支度を整え、車へ乗り込み、エンジンをかける。
かける…。
かけ…
かからない!?!?!?!?
そう。前日に荷物を積んだ時に、荷台の電気を消し忘れていたのだ…。
何たる不覚。
雪山どうこう以前の車初心者のような初歩中の初歩のミス。
自責の念に苛まれても仕方ないので、すぐさまJAF(ジャフ)に連絡。
30分くらいで駆けつけてくれた。流石JAF。
お兄さんが爽やかさMAXの良い人で、バッテリーだけじゃなくて、下がりかけていた僕のテンションまで充電してくれた。神対応。
しかも、会員だから無料。
こういうトラブルって、時間を無駄にしちゃうし、お金までかかってくるとテンション保つのしんどいから、即対応で無料のJAFは本当にありがたい。
まあ年会費払ってるんだけど。
JAFのおかげでテンションは保てたものの、出発時刻は 6:40。
1時間の遅れくらいはどうって事ないんだけど、7時くらいから道路が混み始めるのがキツイ。
6時台の道路はがんがん飛ばせるから移動時間を短縮できるけど、7時台以降はそうもいかない。
コンビニもパーキングも寄らず直行で、大洞駐車場に着いたのが 9:30。
いやぁ…遠い。
喉が枯れちまったじゃないか。
駐車場で準備を済ませて、ようやく登山スタート。
長かった…!
至る地蔵岳
雪山ということで、Amazonで購入した安物のチェーンスパイクとゲイダー、そして家の倉庫にあった壊れかけのトレッキングポールを装備して、いざ。
歩きづらくなったら装備しようと思ってたけど、見ての通りのっけから装備必須。
最初の数十歩くらいは恐る恐るだったけど、小さいころからスキーやってたのもあって、雪の歩き方はすぐに掴めた。
足裏全体で体重をかけて、「グッ…グッッ!」って感じに、加重を2段階に分けるような意識。
1段階目で足場を作って、2段階目で踏み込むように。
そうして、木の間を縫うようにぐんぐん登っていく。
途中おばさま方2組を追い抜き、
「早いわねぇ。」
「慣れてる人はああやって登るのね。」
という会話を後ろ手に聞き、「初めてですけど?」とドヤりたくなった。
単純に若さ、筋力や体力の差だろうから、調子に乗ってはいけない。
実際、踏み固められた形跡がハッキリしてなかったらどこ登って良いか分からなくなりそうだったし、何回か新雪踏み抜いて太ももくらいまで埋まった。
ワカンと思われる足跡があったので、その上を踏んでみたら結構沈み込んで、ワカンすげえなと思った。
あんま効果なさそうな見た目してるから舐めてた。
そんな感じで、ザクザク、ズボズボと登ること約40分、
結構あっさりしてた。
山頂には思ったより人がたくさんいた。別の方面から来る人が多いのかな。
のんびりしている人が多かったけれど、自分は本命の駒ケ岳・黒檜山が残ってるし、予定よりスタートが遅れていたのもあって、パパっと撮って食べて飲んで、すぐ下山した。
降りが本当に難しかった。
チェーンスパイクに雪が詰まって滑るし、足場が崩れて尻もちつくし、足が雪に埋まるし。
慎重に行っても結構滑るし、流れに身を任せると転んだり沈んだりする。
何度か転んで思いついたのが、最初から転んでおく作戦。
尻もちつくよりは痛くないだろうと思って、急なところでは最初から座っておいてわざと滑って降りたりしてみたら、これが凄く良かった。
レインウェアをお尻に敷いてソリみたいにしてみたら楽で速くて楽しい。
途中でレインウェアのズボンを履こうとしてチェーンスパイクが引っ掛かって大変だったり、ザックのサイドポケットから抜けたペットボトルを置き去りにして取りに戻ったり、結構タイムロスしたのに、記録を確認したらたった19分で降り切ってた。
本当にあっという間だった。
行きはキツかった斜面が、帰りは最高に楽しかった。
駒ケ岳~黒檜山
大洞駐車場から車を動かして、赤城ひろば駐車場へ。
理由は後で書くけど、赤城ひろば駐車場は絶対に避けた方が良い。近くに駐車場は2~3個あるから、絶対に別の駐車場に停めよう。
登山口は、こっちの方が分かりやすい。
登ってる人も多いし、登山道は足跡が多くて間違えようがない。整備もされてる。人気のルートなんだと分かる。
氷の上をチェーンスパイクでザクザク歩くの気持ちいい。
地蔵岳は完全に雪をかき分けてる感じの道だったけれど、こっちは雪が薄い所も多くて普通に登山道という感じ。
地蔵岳が北斜面なのに対して、こちらは西斜面だから、日の当たり方で雪の残り方が全然違うんだと思う。
地蔵岳のふかふかの後だったから少し物足りない気もした。
けど、杞憂だった。
標高が上がったら、がっつり雪深くなった。
一回尾根に出たらこんな感じの景色がずっと続くから、最高に気持ちいい。
ルンルンで歩いてたら、あっという間に山頂。
山頂は狭めで、人もたくさんいたから少し窮屈な感じだった。
ただ、景色は凄く良かった。
今までの写真で分かる通り、朝から雲多めの微妙な天気だったけれど、それでも感動するくらい清々しい。
冬以外の赤城山も綺麗だろうなぁとか思ったり、雪山の景色っていいなぁって思ったり、山の空気みたいに心が澄んでいく感じがした。
山登ると心が洗われる感じがするけど、雪山ならではの浄化感があった。
気のせいかもしれない。
まあともかく、この辺ではもう心の灰汁が出切った感じで、景色を眺めながら無心で黒檜山を目指した。
木々の間を歩いていく。少しだけ降りはあるけど、その先にそびえる
「これ登んのかぁ…。」
って感じの斜面。
ぜーはー言いながら急斜面を登る。
斜面に入る直前に、少し先を登ってる集団が見えたから、
「よし、あの集団を抜かそう。」
と思って、結構速いペースで登った。
それが失敗だった。
その集団がやたらと良い装備つけてるし若いし、大学の山岳部みたいな雰囲気でペースが速かった。
遠かったから遅く見えただけだった。
ただ、僕は抜かすと決めたからには抜かさないと収まらない性分なもんで、必死こいて何とか抜かす事はできた。
やればできるものだと自分に関心しつつも、謎の闘争心のせいで足がガクガクになっていることに気付いて後悔した。
夢中で足を動かしてたおかげか、気づいたら山頂手前まで来ていた。
絶景スポットは、本当に絶景だった。ぜひ写真をご覧あれ。
雲の切れ目から日が差し込んで、光がカーテンみたいに見えた。
これは、天使のはしごでは…⁉
駒ケ岳に入ってからは雲がどんよりしてて、少し残念だなぁと思い始めてた所だったから、絶景スポットでこの景色を見た瞬間は、物凄く感動した。
大げさじゃなく、暗かった視界が晴れ間の光からパアーっと開けていくような景色に、完全に心を奪われた。
しばらく何もせずぼーっと景色を眺めてた。
記録で確認したら20分以上そこに居たみたいだ。放心してたらしい。
そういえば、道中抜かした人たちが次々と写真撮っては山頂に向かっていくのを、意識の外で眺めてた気がする。
自分だけ時間の流れに取り残された感じで、今思うとすごく不思議な感覚だった。
曇りが晴れに変わっていく丁度のタイミングを絶景スポットで見れたことの幸運を噛みしめずにはいられなかった。
ヤマノススメのファンとしても、まさか同じ展開になるとは思いもしなかったので、嬉しい誤算だった。
もうこれで大満足だったのは言わなくても伝わっていると思う。
だが、これだけでは終わらなかった。
風花という現象をご存知だろうか。
「晴天時に、雪が風に舞うようにちらちら降ること」だそうだ。
僕に意識が戻って「そろそろ行こうかな」とザックを背負おうとした瞬間、風が吹いて雪が降ってきた。
あれ…?
と思う間もなく、雪が舞いだした。
空は晴れたのに雪が降りだしたからおかしいと思ったのも束の間、また目の前の景色に目を奪われた。
写真で上手く伝わっているだろうか。
雪が舞っている幻想的な目の前の光景と、雲の切れ間から日が差し込む神々しい風景という、あまりの絶景に左脳が処理落ちした。
理性では処理しきれないけれど、何か分からないけどすごい事が起きているから目に焼き付けなければいけないと思ったのか、何の反応すらできず、その場で固まってしまった。
天使のはしごを見た時とかは、心の中で「おおー‼」って言うようなテンションの上がる感じがあった。
それはまだ余裕がある時の反応なんだと今は思う。
恐らく、人間には感動の許容範囲みたいなものがあって、それを超えると正しく感動できなくなってしまうのだろう。
感動、つまり感情の動きというのは脳や体の反応だから、今まで受けた事がないレベルの衝撃を受けると、正しく反応できなかったり、そもそも反応すらできなかったりするのでないだろうか。
とまあ、こんな事を書いてしまうくらい、新鮮な体験だった。
だから、それが少しでも写真で伝わっていたら嬉しいけれど、写真で分かるわけがないとも思ってしまう。
本当に素晴らしい光景だったから、ぜひ他の人にも経験して欲しいし、僕もまたあの景色を見たいと思った。
この快感を知ってしまったら、もう辞められない。
さて、そういえば、黒檜山にはまだ登頂していない。
という事で、
山頂はちょっとした広場みたいになっているだけの場所で、さっき抜き返された人たちがご飯を食べていたり、別の方面から来た人が記念写真を撮っていたり、そんな感じだった。
絶景に取りつかれた僕は、さっさと山頂のビュースポットへ。
これぞ正統派絶景!
さっきのは色々な感情とかタイミングとかが重なった僕にとってのベストビューだけれど、こちらは誰がどう見ても「What a nice view!」
何十枚も写真を撮りまくった。
北アルプスなのか南アルプスなのか、はたまた別の山脈なのかは分からなかったけれど、すごく綺麗でずっと眺めていたくなる。
その絶景スポットで、昼食を食べた。
バーナーでお湯を沸かし、カップ麺を食べる。
山頂で食べるカップ麵には、どんな高級店でも勝てないと思う。
そのくらい美味しい。
食後は、この絶景をお茶請けにして紅茶を飲んだ。
至福の時間。
バーナーの調子が悪くて、近くで袋麺をゆでてた親子にライター借りた。
感謝。そして、反省。
入念に準備したつもりだったけれど、まだまだ抜けがあった。
その後、その親子の子どもがポカリを斜面に落としてロストしてた。
可哀想だったけど、ちょっと面白かった。
下山
絶景に後ろ髪を引かれながら、山頂を後にし、ついに下山。
普段なら少しの寂しさと緊張を感じる下山だが、今回は違う。
地蔵岳で学んだ。
下山はフィーバータイムだ。降りるな、滑れ、と。
ひたすら滑って滑って滑りまくる。
最高に楽しい。
途中、尾根歩きの時に写真に写り込んだ2人組と出会ったので、滑ると楽しいですよと教えたら、その2人もフィーバータイムに入った。
あっという間に下山。
途中で写真を撮るためにカメラを取り出しては戻しと何度かしていたにも関わらず、標高1818m地点から標高1358m地点の登山口までかかった時間は、なんとたったの30分。
30分で460m降りるという驚異の速度。
登山記録見たら、そこだけ標準速度の2.5倍くらいのスピードになってた。
そんな感じで、お尻がちゃんと痛い以外は怪我も無く、無事に下山した。
赤城神社・大沼・ワカサギ
今日はついてるから赤城神社にぐんまちゃんいるんじゃないかと思ったけど、流石にいなかった。
周りが白いから赤が映える。
つい、お守りを買ってしまった。
大沼の湖上は、ワカサギ釣りしてる人とか遊んでる家族連れやカップルで賑わっていた。
もしかしたらワカサギ釣りも体験できるかもと思ってお店を見に行ってみたけれど、15:30くらいだったので時間的にダメだった。
なので、すぐそばにある青木旅館という旅館兼食事処で、ワカサギ定食を食べて我慢することにした。
疲れた体に素朴な定食が染みる…。
ワカサギもすごく美味しくて、タレ、塩、レモン、醤油、そのまま、と色んな食べ方ができるのも面白かった。
ちなみに一番好きだったのは醤油。
あと、その時は知らなかったけれど、ヤマノススメでワカサギ定食を食べていた場所は、ここがモデルになっているとネット情報で発見した。
無意識のうちに完璧な聖地巡礼をこなしていた。
まあ、これは偶然というよりかは、大沼の目の前でワカサギ食べれる所が限られてるから、そうなるよなと。
半端な時間に食べてしまったが、登山の後はいくらでも食べれるのでよし。
お腹も大満足。
横に併設されてるショップで、記念に赤城山バッジを購入した。
お店の人はくだけた雰囲気で釣り用具の整備をしてた。
私服だったから店員か分からず迷っていたら、優しく案内してくれた。
観光地とかのあまり畏まってない接客って良いよなぁ。
自分がすぐ畏まっちゃう人間だから、相手が崩してくれると「楽にしてよ」って言われてる気がしてホッとする。
自分もそういう安心感を与えられる人間になりたいなぁとかしみじみ思いつつ、赤城ひろば駐車場へ戻る。
徒歩1分くらい。
駐車場に着いて、絶句した。
ドロドロのぐっちゃぐちゃ。
朝はあった雪が解けて、地面が大変な事になっていた。
靴は、その日はほとんど雪の上しか歩いていないから表面に雪が付いているだけで、全然汚れていない綺麗な状態だった。
だが、車にたどり着くには、絶対にその地面を歩かなければならなかった。
覚悟を決めて、1歩踏み出すと、5㎝くらい沈み込む。もはや沼だ。
車までは10数m程度。
できるだけ汚れないように歩いたが、車に着いた頃にはお気に入りの青い靴は見る影もなく、茶色のべちゃべちゃに変わり果てていた。
スニーカーに履き替えて解決、とも行かない。
揺らしても叩いても剥がれないくらい泥がこべりついていた。たった20歩くらいで、こんなに汚くなるのかと1周回って感動しそうになるくらい酷い。
触れる物全てを汚染する勢いで、下に敷ける紙がなければ、車に積む事すら躊躇するレベルの特級呪物。
勿論、靴だけでなく車も酷い事になったし、他の装備にも飛び散ったりして厄介だった。
次からは、ちゃんと舗装された駐車場を選ぶと胸に刻んだ。
富士見温泉 見晴らしの湯
登山の後は温泉と相場が決まっておりまして。
前橋寄りにある露天風呂で夕焼けが綺麗に見える温泉にゆっくり浸かって体を癒した。
最高に気持ちよかったから1時間くらいずっと浸かってたら軽くのぼせた。
お土産もそこで買って、あとは3時間かけて帰宅。
長かったし疲れたけれど、充実した1日だった。
感想
初めての雪山。
入念に準備した甲斐あって、特に困る事もなく無事に帰ってこれた。
蓋を開けてみれば、雪山と聞いて想像する危険のイメージとは程遠く、平和で快適な登山だった。
景色は想像以上の美しさで、雪山を好んで登る人の気持ちが少し分かった気がする。
道具を揃えて、来年は本格的な雪山に挑戦してみたい。
赤城山自体もすごく良い場所で、また来たいと思わせられる魅力があった。別の季節の赤城山も見てみたいし、ワカサギ釣りもしてみたい。
百名山に選ばれるのも納得。
僕は、高校生の時に親に連れられて浅間山と御嶽山に登った事があるから、厳密には3つ目の百名山と言えるのだけれど、自分の意志と計画で登った百名山は、今回の赤城山が初めてだ。
ようやくスタートラインに立てた。
百名山制覇に拘っているわけではないけれど、百名山に選ばれるということは、それだけ素晴らしい山なんだと思うし、百名山の全てを登りたい。
残り99峰。
途方もない道のりだけど、いつか達成したい。
あと、赤城山に登ったことで、もっと険しい雪山に登ってみたい、もっと高い山に登りたい、もっと良い景色を見たい、という気持ちに歯止めが利かなくなってきている。
二の足を踏む要因になっていた雪山を、初心者向けとはいえクリアしたのは大きい。
何より、準備の要領を掴んできている事を実感できたのが大きい。
初の雪山でも、何が必要で、何が不要か、あった方が良いけれど削れる物は何か、など適切な準備ができるだけの知識と感覚が身についてきたと自己評価している。
自分が登れる範囲の丁度良い山を選ぶセンスがあるのかもしれない。
まあたかだか数回の登りやすい山の経験だけで何を言っているか、という気もするが、こういう自信は大事だと思う。
体力や技術の過信は危ないけれど、この過信は合わない山を選んだら自信が失われるわけだから、むしろ安全マージンをしっかり取る方向に作用する良い過信だ。たぶん。
まあともかく、いきなり剱岳とか槍ヶ岳といった難易度が高めの山に行くのではなく、どんな山でもどんと来いといつか言えるように、今は段階的にレベルを上げていこうと思っている。
という感じで、赤城山を登り切ったら、どんどん次に登りたい山が浮上してきた。
登山は、こういう面でも自分が前に進んでいく感覚が味わえて楽しい。
感想というより目標語りになってしまったが、ここで書くまでもないくらい赤城山の良さは本文で語れているはず。
最低限、低山装備+チェーンスパイク+サングラスがあれば登れるっちゃあ登れる。
雪目になるからサングラスかゴーグルは必須。せっかくの景色が緑色でよく見えなくなるので、行動中は絶対に付けとくべし。
あとは、ストック(トレッキングポール)とかゲイダーとかスノーシューとかはあれば快適度は上がるから、手持ちと相談してって感じ。
想像より普通に登れて、安心したし、拍子抜けもした。
あんまり危険を軽視させるのも良くないけれど、ちゃんと準備すれば全然大丈夫だから興味があるなら登った方が良い。
ハードル高くしてるのは自分の気持ち。
結構そういう所ある。
終わりに
長ったらしい駄文に付き合ってくれてありがとう。
赤城山、登りやすいし、すごく良い所だったから、興味があったら、ぜひ登ってみてください。
この記事が誰かの後押しになれば嬉しい。
現時点では、3月中に筑波山のナイトハイクと瑞牆山登山の計画があるから、登ったら記録に書くつもりだ。
暇つぶしにでも見てくれたら幸いに思う。
では、お互いに良き登山ライフを。
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